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夜の大部屋 La Chambrée de nuit  ランボー

          
             夢
       みんなは腹ぺこだ、大部屋では―
           本当に . . .
       発散、爆発だ。ある精が
           《私はグリュエールチーズ!》と―
       ルフェーヴルが《わしはケラーワインだ!》と
       その精が《私はブリーチーズ!》と―
       兵士たちはパンに向かって切りながら
           《これが人生さ!》と
       その精が―《私はロクフォールチーズ!》
           ―《こりゃ死んだ! . . . 》
            私はグリュエールチーズで
            しかもブリーチーズだ! . . . 等。

            ワルツ
       みんなは俺達をひとつにした、ルフェーヴルと俺、等。

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[ 福音の散文 ] [Proses évangéliques]

         [ 福音の散文 ]


         [ サマリア. . . ]
 サマリアでは、何人もの人々が彼への信仰を表明した。
彼は彼らに会わなかった。サマリアは、成り上がり者で、
エゴイストで、プロテスタントみたいに戒律を頑固に守
っていた、古代の律法の石板を尊重するユダ王国よりも。
そこでは全体の富が見識のある議論をほとんど不可能に
していた。詭弁は、因習の奴隷と兵士だが、すでにそこ
で何人もの預言者たちの喉を切って殺した、その人らに
追従した後で。
 それは不吉な言葉だった、水くみ場での女のそれは、
《あなた方は預言者です、私がしたことをご存知です。》
 その女たちや男たちは預言者たちを信じていた。今や
人々は政治家を信じている。
 見知らぬ町から二歩のところにいて、その町を実際上
脅かすことが不可能だが、彼が預言者として受け入れら
れたなら、彼はそこでとても風変わりな態度をとってい
たので、彼はどうしただろうか?
 イエスはサマリアでは何も言えなかった。


         [ ガリラヤ. . . ]
 ガリラヤの感じのいい軽い風。その住民たちは好奇心
のある喜びで彼を迎え入れた。彼が神聖な怒りに動かさ
れて、神殿の両替商らや獣肉商らを鞭で打っているのを、
住民たちは見ていた。激怒する青白い青年期の奇跡だと、
彼らは思っていた。
 彼は感じた、彼の手が幾つかの指輪がはめられた両手
のなかにあり、ある役人の唇の下にあることを。役人は
土埃のなかで跪いていた。そして彼の顔はかなり気持ち
よかった、半ば禿げあがっていたが。
 馬車たちは狭い通りを突っ走っていた。動きは、この
町にしては相当激しい。すべてはその夜あまりにも満ち
足りているはずだと思われた。
 イエスは自分の手を引っ込めた。彼は子供っぽい、女
っぽい自尊心の動きをした。《 あなたたちは、奇跡を見
なければ、少しも信じない。》
 イエスはまだ少しも奇跡を行っていなかった。彼は、
婚礼で、緑とバラ色の食堂で、聖処女マリアに少し声を
高めて話したことがあった。それなのにカナの葡萄酒に
ついて話した者は、カペルナムでは、市場でも、波止場
でも一人もいなかった。ブルジョワらは話したかもしれ
ないが。
 イエスは言った、《 行くのだ、あなたの息子は体調が
良くなっている 》。その役人は立ち去った、人は何か軽
い薬を持って行く時に。それからイエスは、さらに人通
りの少ない通りを歩き続けた。昼顔、ルリチシャは舗石
のあいだで、不思議な微光を見せていた。とうとう彼は
遠くに見たのだ、土埃のたつ草原を、そしてキンポウゲ
とマーガレットが太陽に向かって赦しを請うているのを。


         [ ベテスダ. . . ]
 ベテスダは、五つの回廊に囲まれた池だが、鬱陶しい
箇所だった。そこは、いつも雨に苦しめられ、かび臭く
陰気な共同洗濯場のようだった。そしてその乞食らは、
内部の階段上でそわそわしていた、そこは地獄の閃光の
前兆のような雷雨の微光によって青白くなっていて、盲
目の青い目を、切断されて先のない四肢を包む白や青の
布を、冷やかしながらだった。おお軍隊の洗濯場、おお
庶民の浴場。その水はいつも黒かった、そしてどんな不
具者もそこに落ちてはいなかった、夢のなかであっても。
 そこだ、イエスが最初の重大な行いをしたのは。おぞ
ましい不具者らを相手に。二月か三月か四月のある日の
ことだった、午後二時の太陽は光の大鎌を埋もれた水面
に広がるままにしていた、そして向こうに、不具者らの
遥か後ろに、ぼくがすべてを見ることができたであろう
時、そのすべてはその光線だけが、横向きに寝ている白
い天使のような反映のなかで、芽や水晶や虫ゆえに目覚
めさせていたのだが、限りなく弱いすべての反映は揺れ
ていた。
 そのとき、すべての罪は、悪魔の執拗で軽薄な息子ら
であり、それらの人々を少しは感じやすい心のために、
怪物よりも恐ろしくしていたし、その水に身を投げたが
っていた。それらの不具者らは降りて行った、もうから
かわないで、行きたい気持ちで。
 最初に入った者らは治って出てきた、と言われていた。
違う。罪は彼らを階段の上に追い返し、他の場所を探す
ように強いていた。なぜなら、彼らの悪魔は、施し物が
確実な場所にしかとどまることができないからだ。
 イエスは正午過ぎ、すぐに入って来た。だれも家畜を
洗ってはいなかったし、池に降ろしもしていなかった。
池のなかの光は、葡萄の最後の葉々のように黄色かった。
神々しい師は、一本の円柱に寄りかかっていた。彼は罪
の息子らを眺めていた。悪魔は彼らの舌を使って舌を出
していた。そしてあざけていた、あるいは遠ざけていた。
 麻痺の病人は立ち上がった、彼は横向きに寝たままだ
ったが。そして、不思議にもしっかりとした足取りで、
彼が回廊を越え、町のなかに姿を消していくのを、彼ら、
地獄落ちの者どもは見たのだ。

 
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書簡 イザンバール宛 1871

ジョルジュ イザンバール宛
  シャルルヴィル 1871年5月(13日)

 親愛なる先生!
 あなたはまた教師になりました。人は社会に尽くす義務があると、あなたはぼくにおっしゃいました。あなたは教員集団の一部を担っています。あなたは正しい轍を走っています。― ぼくも、原則に従っているのです。ぼくは臆面もなく養ってもらっています。ぼくは中学校の古い馬鹿者達を掘り出して、行動上でも言葉上でも、ぼくがでっち上げられる馬鹿げて、みだらで、下品なもの全てを、彼らに伝授しています。みんなはビールの小ジョッキや女の子で支払ってくれます。― 悲痛ノ聖母ハ立テリ、彼女ノ息子ガ十字架二カケラレシトキ。― ぼくは社会に尽くす義務があります、その通りです、― ぼくは正しいです。― あなたもまた、正しいです、今日のところはですが。結局のところ、あなたはご自分の原則上、主観的な詩しか見いださないのです。あなたが大学の秣棚を取り戻したいという執拗さが、― 失礼!― それを証明しています! しかしあなたは何もしない自己満足の人として、とにかく終わるでしょう、何もしようと思わなかったから。あなたの主観的な詩が、常に恐ろしく味気ないものだろうということは申すまでもないことです。いつか、ぼくは希望します、― 他の人々も同じことを期待します、― ぼくはあなたの原則のなかに客観的な詩を見いだすでしょう、ぼくはあなたがする以上にそれをもっと誠実に見いだすでしょう! ― ぼくは働く人間になります。それがぼくの取り上げる考えです、そしてこの時は空前の怒りがぼくをパリの戦闘へと駆り立てています ― そこでは多くの労働者たちが死んでいます、ぼくがあなたに手紙を書いているこの間にも依然として! 今労働することなんか、決して、決してありません。ぼくはストライキ中です。
 今ぼくは、可能な限り放蕩無頼にしています。なぜって? ぼくは詩人になりたいし、見者になるために努力をしているからです。あなたはまったく理解ができないでしょう、ぼくにもあなたにほとんど説明することができません。あらゆる感覚の変調によって、未知に至ることが重要なのです。その苦しみは桁外れです。強くあることと、生まれつきの詩人であることが必要です。そしてぼくは自分が詩人であることを認めたのです。それはぼくの誤りでは全然ありません。我思う、と言うのは誤りです。人我を思う、と言うべきでしょう。― すみません、言葉遊びをして。
 我とはひとつの他者なのです。木っ端が自分をヴァイオリンだと思っても仕方がない。気づかない人々に嘲笑。彼らは自分らがまったく無知なことについて御託を並べている!
 あなたはぼくにとって教育者ではありません。ぼくはあなたに次のものを差し上げます。これは当てこすりですか、あなたはそうおっしゃるかも知れませんが? それは詩ですか? ともかく、それは独創的です。― でも、お願いです、鉛筆で下線を引いたり、― あまりにも強く ― 思いを込めないでください。

      処刑された心
ぼくの悲しい心は船尾で涎をたらし. . .
ぼくの心は伍長のタバコにまみれてる!
奴らはそこにスープを射出、
ぼくの悲しい心は船尾で涎をたらし. . .
兵隊の冷やかしのなか
奴らはみんなで笑いを発射、
ぼくの悲しい心は船尾で涎をたらし、
ぼくの心は伍長のタバコにまみれてる!

勃起男根像的で兵卒的な
奴らの侮辱でそれは堕落した。
夕方に、奴らは大絵巻を作る
勃起男根像的で兵卒的な。
おお、アブラカダブラの波よ、
ぼくの心を取り上げて、救ってくれ!
勃起男根像的で兵卒的な
奴らの侮辱でそれは堕落した!

奴らが噛みタバコを切らすとき、
どうする、おお、盗まれた心よ?
酒歌の繰り返しは続くんだ
奴らが噛みタバコを切らすとき!
ぼくの胃は飛び上がるんだ
ぼくの悲しい心が侮辱されるなら!
奴らが噛みタバコを切らすとき、
どうする、おお、盗まれた心よ?


 これは何も意味していないのではないのです。― お返事下さい。ドゥヴェリエール様方、A.R.宛

 心から良い日を、
                   Art. ランボー


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書簡 バンヴィル宛 1870

  シャルルヴィル(アルデンヌ県)1870年5月24日

テオドール ドゥ バンヴィル様へ

 親愛なる先生、

 ぼくたちは毎月恋のただ中にいます。ぼくは17歳です(注: 実際は15歳)。いわゆる希望と空想の年頃です。―そしていまや、ミューズの指に触れられた子どもであるぼくは、― それが陳腐ならお許し下さい、― ぼくの正しい信念、希望、感動の数々、これら詩人に関するすべての事柄を、― ぼく自身それを春と呼びますが、― 語り始めました。
 ぼくがそれらの詩の幾つかをあなたにお送り致しますが、― それは優れた出版者である、アルフォンス ルメールを通してのことですが、― そうしましたのは、ぼくがすべての詩人たち、すべての優れた高踏派たちを愛しているからです、― と言いますのも詩人とは高踏派であるからです、― 彼らは理想の美に熱中しています。また、そうしましたのは、ぼくがあなたに、極めて率直に、ロンサールの子孫、1830年代の巨匠たちの兄弟、真のロマン派、真の詩人を認めて、お慕い申し上げているからです。以上が理由です。― 軽はずみでしょうね、でも、それでも?. . .
 二年後に、いやたぶん一年後には、ぼくはパリにいます。― ボクモ、新聞記者の皆さん、ぼくも高踏派になるんです! ― ぼくにはわかりません、ぼくがそこに持っているものが. . . 何が込み上げようとしているのかが. . . ― ぼくは誓います、親愛なる先生、いつも二人の女神、ミューズと自由を熱愛することを。
 これらの詩をお読みになっても、あまり難色を示さないで下さい. . . あなたはわたしを喜びと希望で気も狂わんばかりにするでしょう、もし親愛なる先生が、詩Credo in unam に対して、高踏派たちの間に小さな場所を作ることに同意していただけるのならば. . . ぼくは「高踏派詩集」の最新シリーズに現れるでしょう。それは詩人たちのCredoになるでしょう!. . . ― 野心! おお、途方もない!

                          アルチュール ランボー


          X X X

夏の晴れた夕暮れに、ぼくは小道を行こう、
小麦にちくちく刺され、小さい草を踏みながら。
夢想家のぼくは、両足に新しさを感じるだろう、
無帽の頭を風のなかにさらすんだ。

ぼくは話さない、ぼくは何も考えない、
でも無限の愛がぼくの心のうちに入ってくるだろう、
そして遠くへ、遥か遠くへ行く、ボヘミアンのように、
大自然のなかを、― 女と一緒のように楽しく。

                 20 4月 1870
                        A.R.




          オフェリア 

            Ⅰ
星たちがまどろむ、静かで暗い水面に
白いオフェリアは大輪の百合のように漂う、
とてもゆっくり漂う、長いヴェールに横たわり. . .
― 遠い森では、角笛の音が聞こえている。

千年以上の昔から、悲しみのオフェリアは
過ぎて行く、白い亡霊で、長く暗い川面に、
千年以上の昔から、彼女の甘い情熱は
そのロマンスを囁いている、夕暮れのそよ風に. . .

風は乳房に接吻し、花冠のように押し広げるのは
水でふんわり揺らされた彼女の大きなヴェール、
そよぐ柳の木々たちは、彼女の肩に涙する
夢見る広い額には、葦たちはお辞儀する。

気分を損ねた睡蓮は、彼女の周りで長嘆息、
彼女はときどき呼び覚ます、榛の木の眠る、
あるねぐらを、そこからはかすかな羽音が飛んで行く、
― 神秘の歌が金の星から降ってくる. . .

            Ⅱ
おお、青白いオフェリアよ! 雪のように美しい!
そう、君は死んだのだ、娘のままで、川に運ばれて!
― それはノルウェーの高い山から吹く風が厳しい
自由のことを君に囁いたので。

それは一陣の風が、君の豊かな髪をねじり、
君の夢見る精神に、奇妙な響きを与えていたので。
木の嘆き声と夜ごとのため息のなかに、
君の心が自然の歌を聞いていたので。

それは莫大な喘ぎ声のような海の声が、あまりにも
人間的で優しい君の幼い胸を打ち砕いたので。
― それは四月の朝、青白い美形の騎士の、
哀れな狂人が、彼女のひざの前に黙って座ったので!

天!愛!自由!なんたる夢か、おお、哀れな狂女よ!
君は彼にとろけていた、火の前の雪のように、
きみの大きな幻は、君の言葉を詰まらせた。
― 恐ろしい無限に、君の青い瞳は錯乱した!

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

            Ⅲ
― 詩人は言う、星たちの光のなかで君は夜、
君が摘んだ花を捜しに来ると。
そして水の上で、長いヴェールに横たわる、
白いオフェリアが大輪の百合のように漂うのを見たと。

              15 5月 1870
                    アルチュール ランボー

         Credo in unam

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

太陽、優しさと生命の炉である、
それは喜びの地上に、燃える愛を注いでいる。
(注:「太陽と肉体」とほぼ同様の詩が続く。以下省略)

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

                29 4月 1870
                    アルチュール ランボー


 これらの詩は「現代高踏詩集」に場所を見いだすでしょうか?
 ― これらは、詩人たちの信念ではありませんか?
 ― ぼくは無名です、かまうものですか? 詩人たちは兄弟です。これらの詩には確信があります、愛があります、希望があります。それがすべてです。
 ― 親愛なる先生、どうかぼくに、少しのお引き立てを、ぼくは若いのです、お手を差し伸べて下さい. . .


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追憶 Ressouvenir

           追憶

あの年は皇帝のプリンスが生まれた年で、澄みきった
パリの大いに心のこもった思い出をぼくに残している。
そこでは金色や雪色のNの文字が、
宮殿の鉄柵や回転木馬の観覧席で、
光り輝いていた。トリコロールのリボンで飾られて。
くたびれた大帽子、花柄の暖かいチョッキ、
古びたフロックコートを着た人々、そして安食堂での
昔の労働者らの歌々がひびく人々の渦のなかで、
撒かれたショールの上を、皇帝は進む。黒い
正装で、聖スペイン女性とともに、あの宵。

             フランソワ コペ


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憂鬱な活写、ベルモンテから Hypotyposes saturniennes, ex Belmontet

      憂鬱な活写、ベルモンテから

           _____
           
いったいこの不可解で陰気な神秘劇は何なのか?
どうして、彼らの白い帆を噴き出さないで、沈むのか、
    王家の艤装をした、とても若い小舟は?
           _____
           
われらの涙壺の苦しみを覆そう。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
    愛はその姉、友情を犠牲にして生きようとし、
    友情はその弟、愛を犠牲にして生きる。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
王杖は、敬われることがわずかだが、
偉大なカルヴァリーの丘の十字架にすぎない―
諸国民の火山の上の!
            _____

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
おお!名誉はきみの雄々しい口髭の上に流れていた。

            ______

             ベルモンテ、
             原型的パルナシアン。


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あほ老人の思い出 Les Remembrances du vieillard idiot

        あほ老人の思い出

ごめん、父さん!
               若い頃、田舎の縁日で、
わしは、撃ったすべてが当たる平凡な射的場じゃなくて、
叫びに満ちあふれた場所を探していた、そこではロバども
が脇腹を疲れさせ、血の色の長い管をおっ広げていたが
わしはそれをいまだに合点しない!. . .
                   次に母さん、
その下着はひどく臭っていた、
裾がしわしわで、果物みたいに黄色じゃったけど、
母は音を立ててベッドに上がる人で、
-仕事の申し子じゃったが、-熟女の太腿をして、
下着をしわにするひどく大きな腰をして、
わしに口には出せない熱いものをくれた!. . .

もっと露骨で、もっと静かに恥ずかしかったのは、
妹が、学校帰りに氷の上で長い間、木靴をすり減らして
いたが、おしっこをしていて、引き締まったピンクの
下の唇から、わんぱくな尿が流れ出てくるのを
じっと見ている時じゃった!. . .

あっ すまん!
       わしは時おり父親を思い浮かべていた。
晩に、トランプ遊びやもっときわどい言葉、
近所の人、そしてわしは遠ざけられ、色々見えた. . .
-父親とは困惑させるものじゃから!-色々わかった! . . .
彼の膝、時おり優しくする、彼のズボン、わしの指が
そのすき間を開けたがっていた、. . . -おお!だめ!-
父親の大きく、黒く、固いヤツをさわるためにじゃが、
毛深い手はわしを揺すってくれていた!. . .

               わしは黙っていたい
壺、柄のついた皿、屋根裏部屋でちらっと見た、
赤いしるしでいっぱいの暦、ほつし木綿の籠、
聖書、便所、女中、
聖母像、キリスト像のついた十字架. . .

                  おお!誰も
あれ程しばしば動揺したり、驚いたりはしなかったぞ!
そして今、許しがわしに与えられますように、
というのは、下劣な官能がわしをその犠牲者にしたからじゃ、
わしは若い頃の罪を告白しておる!. . .
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それから!ー主に話すことをわしに許してくれ!
なぜ思春期が遅れ、雁首の不幸が
頑固で調べまくられるのか? なぜ下腹の
陰りがとても遅いのか? そして無数の恐怖が
黒い小石のように、いつも喜びを埋めているのか?

-わしはね、いつも仰天してきた。何を知るべきか?
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
許された?. . .
       青い足温袋をまたはいてください、
父さん。
       おお、あの子供時代!・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・  -では、男のしっぽを皆引っぱろう!

             フランソワ コペ
             A. R.


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[枕元の書物 . . . ] [Aux livres de chevet . . . ]

        [ 枕元の書物 . . . ]

枕元の書物として、心静かな芸術の書物、
オーベルマンやジャンリス、ヴェル-ヴェルやリュトラン、
新刊書はうんざりだ、うっとうしく突飛で、
ぼくは、老年がついにやって来たから、
ヴェネッティ博士の「概説」も付け加えたい。
ぼくは、愚かな大衆から戻って来て、
不可欠なデッサンの古風な魅力を味わえるだろう。
作家や版画家は性の貧困を金色に表現してきたが、
これは奮い立たせる書物ではないか、
ヴェネッティ博士の「夫婦愛の概説」。

               F. コペ
               A. R.


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[夏の夜々 . . . ] [Les soirs d'été . . . ]

        [ 夏の夜々. . . ]

 夏の夜々、ショーウィンドーごとの燃える目のもとで
 樹液が暗い鉄柵のしたで震え
 細いマロニエの根もとで拡散するとき、
 黒いグループ、めでたい人や出不精、
 短いパイプを吸う人や葉巻好きから離れ、
 ぼくが迷いこんだ半分石造りの狭い公衆便所で、
 -上方にショコラ イブレの広告が赤く輝くとき、-
 ぼくが思い浮かべるのは、冬がかすかな音のきれいな
 水の細い流れを凍らせること、人波も落ちついていて、
 -そして厳しい北風がどんな霊感も容赦しないこと。

             フランソワ コペ
             A. ランボー


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呪われた小天使 L'angelot maudit

         呪われた小天使

     青ずんだ屋根たちと白いドアたち
     日曜の夜のようだ、

     音のない町はずれ
     通りは白い、おまけに夜だ。

     通りは奇妙な家々があり
     天使の鎧戸がついている

     だけど、里程標の方へ、ほら
     邪悪に、凍えて、駆けているのは

     黒い小天使、よろめいている、
     ナツメの実を食べすぎて。

     それはうんこする、それから消える、
     だが呪われたそのうんこは現れる、

     止まる神聖な月の下に、
     汚れた血、軽い総排出腔でできた!

           ルイ ラティスボヌ
           A. ランボー


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